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さっぽろテレビ塔〜仏教と物理、ときどき生物

初投稿

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生まれ生まれ生まれ生まれて生の始まりに暗く 死に死に死に死んで死の終わりに冥し

コロナが落ちついた夏に、いまづにいやんと私とで、北海道のそらみさんを訪ねた。 名にし負うそらみさんの家の本棚にはたくさんの仏教書籍が並んでいる。 過去に理化学研究所にいたにいやんは、湯川秀樹や寺田寅彦、朝永振一郎といった文化色の濃かった図書館の香りを思い出したようで、食事は北海道の上手い焼肉も手伝って文理混交にして話に華を咲かせた。

思えば、私が空海の言葉に初めて触れたのは学生時代、湯川さんの書物を通してだった。 『目に見えないもの』を始めとして、物理現象以外への興味が書かれていたし、空海を万能の天才と呼ぶほどに敬愛してやまなかった 湯川さんはまた後進も多く育てた方で、物理学はもちろん、日本の数理生物学も、その創始者たる寺本英さん*がその進路を決めたのには湯川さんの勧めがあったと、以前統数研のしまたにさんから聞いたことがある。 寺本さんが巌佐庸さんや松田裕之さんを育て、巌佐さんが緑本†を書いた久保拓弥さんを育てて、私のような(末席の)生物生態学者まで薫陶が繋がっている。

そんなことを思い出しつつ、3人が3人それぞれ仏教、物理、生物と興味の領域をありつつ、歴史のつながりを感じていた。